① 西アジア、地中海東岸にある共和国。南端部はアカバ湾に面する。シオニズム運動の結果1948年にユダヤ人が樹立。ダイヤモンド研磨工業が発達。主要言語はヘブライ語。宗教はユダヤ教。首都エルサレム(ただし国際的には未承認)。面積2万2千平方キロメートル。人口670万( 2005)。正称、イスラエル国。 → 中東戦争
② 古代パレスチナに定着したセム系の遊牧民。ヘブライとも呼ばれた。旧約聖書によれば、ヤコブの別名およびヤコブを祖とする一二部族の総称。パレスチナからエジプトに移住したが、圧政に抗してモーセに従いエジプトを脱出し、カナンに定住。紀元前一一世紀中頃サウルによりイスラエル王国を建設。ダビデ・ソロモン両王のとき、強大な王国となって栄えたが、前一〇世紀初めに南北の王国に分裂。北のイスラエル王国は前722年アッシリアにより、南のユダ王国は前586年新バビロニアにより滅ぼされた。アケメネス朝ペルシャによりバビロンの捕囚を解かれて帰ったユダの人々は、エルサレムに神殿を再建したが、のち、ローマ帝国により滅ぼされた。以後、世界各地に離散し、流浪の民となった。 〔「以色列」とも当てた〕 → ユダヤ人